ご報告
2004年新潟県中越地震について

2005/1/26

JR東日本で動作中の「早期検知システム(コンパクトユレダス)の動作およびその効果」について

(株)システムアンドデータリサーチ


弊社の早期警報システム「コンパクトユレダス」は、被害地震の震央域で地震検知後1秒以下で確実に警報を出す、実績に裏付けられた世界最速の地震警報システムです。

現在JR東日本様の新幹線沿線に設置されている「コンパクトユレダス」は、P波を検知して1秒程度で警報を出します。
先日の新潟県中越地震でも、深さ13kmの震源直上にあった上越新幹線沿線の変電所に設置されている早期検知システム「コンパクトユレダス」がいち早くP波を検知して1秒程度で警報を出し、付近を走行中のすべての列車は停電して非常制動がかかっています。
そして、震源域の川口町や脱線現場の数km先での強震記録などによれば、P波警報後2秒弱でS波が到来し、さらにその後1秒くらいたってから本格的な揺れに見舞われたものと思われます。つまり、コンパクトユレダスの警報から2秒〜3秒経過して脱線に繋がる大きな震動が始まったと考えられます。
決して十分な時間ではありませんが、深さ10kmくらいの直下地震にもかかわらずコンパクトユレダスは正常に機能して、2秒〜3秒の余裕時間を生み出しています。もちろん、付近一帯の列車はすべて停止させていますから、脱線車輌に突入する危険も大幅に減じることができたものと考えられます。

いずれにせよ、地震対策の基本は耐震強化などのハード対策にあり、コンパクトユレダスに代表されるソフト対策は、きちんとしたハード対策が前提であることを忘れてはならないと考えています。

しかし、先ごろ各報道機関より発信された早期警報システムに関する記事を見ますと、「JR東日本の現在の沿線地震計は、P波を検知してから停止指示を出すまで約3秒かかる。」などとあり、現在動作中(P波検知後1秒)のものとは異なった報道がされています。
このような報道は、弊社としましても大変残念なものであり、現在ご利用頂いております他のお客様はもちろんのこと、現在、弊社製品に興味・ご関心があるお客様に対しても誤解や不信感を抱かせるものとなっております。

報道の方々には事実に基づいた正確な情報を発信して頂くようお願い申し上げます。



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